2009年12月12日

親鸞聖人『歎異抄』第一節 「弥陀の誓願不思議に・・・」

『歎異抄』第一節より


「弥陀の誓願不思議にたすけられまゐらせて、
往生をばとぐるなり と信じて、
念仏もうさんとおもひたつこころのおこるとき、
すなはち摂取不捨の利益にあづけしめたまふなり。

弥陀の本願には、老少・善悪のひとをえらばれず、
ただ信心を要とすと知るべし。
そのゆゑは、
罪悪深重・煩悩熾盛の衆生を
たすけんがための願にまします。

しかれば本願を信ぜんには、他の善も要にあらず、
念仏にまさるべき善なきゆゑに。
悪をもおそるべからず。
弥陀の本願さまたぐるほどの悪なきゆゑにと云々。」

以下、意訳

阿弥陀仏の誓願の不思議な力に助けられて、
わたしのような凡夫でも必ず往生できるのだと信じて
お念仏を称えようと思う心が起きたその瞬間、
わたしたちはもれなく阿弥陀仏のお浄土に救いとられているのである。

阿弥陀仏の本願(力)は、年齢や善悪によって凡夫を差別せず
ただ信心だけがあればよい。
なぜなら、仏の本願は、罪の重い凡夫、煩悩をどうすることもできぬ
われら凡夫を救ってやろうとするものだからである。

だからこそ、その本願だけを信じておればよいので、
他の善行など必要としない。
いや、お念仏よりすぐれた善行など、ありえぬのだ。
また、悪をおそれる必要もない。仏の本願を妨げるほどの悪など、どこにもないからである。
そう親鸞聖人は仰られた。



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Posted by かた焼きそば  at 09:00 │Comments(0)名言メモ

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